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2017年11月13日

電子部品を使った設計:耐久性と寿命の考え方

DCC鉄道模型の基板設計において、電子部品の選定を行うにはきちんとした耐久性の設計を頭の中に描いておくことが重要です。特に、耐久性の設計で重要になる用語を以下に紹介します。

■絶対最大定格

電子部品ユーザーは、一瞬たりとも絶対に超えてはいけないラインのことです。一瞬の中には、オーバーシュート・アンダーシュートも含みます。超えたら即死んでも文句を言ってはいけません(と部品メーカーは言います)。

まあ、日本の部品だと、超えても死なないんですけどね・・・。ただし、部品メーカー側の品質保証の関係のマージンを取ってる領域なので、それなりの値で超えた場合には部品が壊れても文句は言ってはいけない。某神戸の製鉄メーカーも、この辺の話で揉めているだけです。一般ユーザーには何も影響がない品質なので、技術を知らないマスコミがギャーギャー言ってますが、あんまり気にしない事。

以前にBD6231FのコンパチのDiodes社のZXBM5210で、いろいろ大騒ぎしましたが、あれは絶対最大定格が壊れるライン(副業先では絶体絶命定格と言っている)と言う、マージンゼロの信じられない設計ですが、まあ、日本人は性能追求をやりすぎているんだなと思った次第です。

■使用推奨範囲(Recommended)

必ず、この範囲で使ってくれ、という部品メーカーのツイートです。私は、基本的に守ってますが、突入電流だけはどうにもならんとです・・・。

なお、壊れたら絶対困る場合は、使用推奨範囲ではなく、絶対最大定格に対して使用範囲のマージンを2倍に取る設計の方が良いです。

結構、絶対最大定格と使用推奨範囲が近いケースもあり、信頼性を確保する設計するとなると、2倍を取る方が確実なので・・・特にコンデンサなど。

■連続(Continuous)とピーク(Peak)の定格

これも勘違いしている人が、意外と多いです。
連続は、何時間も流し続けてもOKな事、ピークは、一瞬(だいたい数ms以下でしょうか)耐えられる最大の定格、って意味です。

連続って書いて無ければ、ピークの事だと思ってください。

■Rds、オン抵抗

MOS-FETのドレインソース間抵抗、オン抵抗とかいろいろ言い方があります。DCCや両極性モータ制御では、フルブリッジの単相インバータ回路を使って信号を出力しますが、このオン抵抗が大きいと、デコーダやコマンドステーションが熱くなって、寿命や悪影響が出ます。

私はだいたい、0.数Ω以下になるように設計してます。DSmainR5.1は、サンケンの26AのMOS-FETを使って数十mΩにしてます。TB6643KQを使う場合は、どうにもならないのでTB6643KQの特性に依存しますが、それでも0.5Ω以下です。

電流0.1A未満とか、小さいときは良いのですが、たくさん流れると、この抵抗が発熱するので、結構な悪影響が出てきます。

■Vf ダイオードの電圧降下

汎用整流ダイオードは、1Vとか大きいです。ショットキーバリアダイオード(SBD)を使うと、0.5Vなど半減します。普通は何も考えずに、SBDを使ってください。なお、Vf分落ちたエネルギーはどこに行ったのかと言うと、熱になってます。
ただし、アシンメトリーDCCなどでは、Vfの特性をわざと使うので、汎用整流ダイオードが望ましいです。

■誤差・精度

たとえば、普通に使う抵抗は誤差が±5%くらいあります。シャント抵抗やアナログ回路に使うような高精度品もありますが、それは置いておいて・・・。

抵抗は、経年劣化して当初は精度が良いですが、だんだん悪くなります。なので、最小値と最大値の両方の値を使って、信号の変動範囲を細かく計算して、影響がないか確認していきます。

DCCデコーダに使う場合には、まあ、BEMFの回路か電圧検出の分圧抵抗くらいが思いつきます。ただし、両方とも、そんなにシビアな精度は要求されない(BEMFなんてモータのEMF変動の方がずっとデカいですし)です。

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とりあえず、思いついた寿命に直結する一番重要なキーワードを解説しました。本当はもっと、ノウハウはあるのですが、つまらない人にはつまらないので、これくらいにします。
posted by yaasan at 20:03 | Comment(0) | 工作