2018年02月11日

電気製品の寿命

たまに、20年以上前の製品が発煙するとかで、無償修理や交換といったアナウンスが出されたりします。

もう製品寿命は尽きているのに、実際に使われるケースがあり、このような広告を出して対応することに、メーカーの過剰な反応なような気もしますが、老舗としての安心感を与えているというメリットにもなるのかなと思います。

今後、このような過剰反応が進むと、いわゆるソニータイマー、自死機能とかに発展するので、節度ある運用に期待したいです。

電気製品のエンジニアとして、寿命を計算して設計するのをキホン中のキホンでやってます。DesktopStationの機器も、昼間の仕事と同じで、10年を目処に設計をしてます。経年劣化する物としては、リレー、フォトカプラ、LED、トランジスタなどなどいろいろあります。鉄道模型の機器で言えば、電解コンデンサが故障・劣化に起因する有寿命部品として挙げられます。

ぶっちゃけると、寿命10年設計といっても、ワーストケースで設計するので、実際のところはそんなワーストケースで使われることは無いので、余裕で10年以上動くと思います。ただし、こちらとしては製造してからどんな保管、使われた方をするか分からない状況で、永遠に保証するのは難しい物でして、10年程度を限界ラインの目安とさせていただきます。あと、コンデンサについては内部の電解液の封止ゴムの劣化(堅くなる、もろくなる)もあるため、15年が部品の限界とも言われています。

当社の機器は、全て安心安全な日本製のルビコンのコンデンサで、なおかつ耐圧は35V以上とし、長寿命品(105℃品)を重要箇所には使用しております。ルビコンは、昼の仕事でもいろいろとお世話になったことがありますし、非常に信頼できます。ただ、ちょっと価格は高いです。でも、特にコンデンサは破裂や液漏れといった事故に繋がるものなので、安心にお金をかけるのはメーカーとして当然です。

残念ながら、一部のDCCメーカー社は、コスト優先で怪しいコンデンサメーカーを使いながら、さらに寿命設計で気になるケースが散見されます。とあるメーカーの最廉価コマンドステーションの寿命に関わる設計の気になる点は以下の通りです。

・ACアダプタがAC15V品は、なぜか実際はAC18Vrms、ピーク電圧は25.4Vということがあった。
・全波整流回路の平滑用電解コンデンサに耐圧25V品を使っている。
・コンデンサメーカーは欧米製や日本製では無くアジアンメーカー。
・25V品に、25.4Vを印可するのでコンデンサの耐圧を超えて動かすことになる。
→当然、結果としてコンデンサは加速劣化試験状態なので、設計者の想定よりも早期に液漏れで壊れることが予想されます。そもそもデータシートもうさんくさいアジアコンデンサメーカーで定格を超えていればどうなるかは・・・。

なお、このメーカーは今はコンデンサを直したかどうか分かりませんが、ACアダプタは改善されているのは皆様の情報で分かっているので、以前より、液漏れや破裂はしにくくなっていると思います。また、アジアンメーカーも最近は、日本で撤退したコンデンサメーカーの技術が流出して(良いのか悪いのか・・・)、だいぶコンデンサの性能は改善されたと聞きます。

電源回路は電子機器の根幹であり、ACアダプタと含めて、きちんと設計しなくてはいけません。当方は、きちんと設計して、さらにオープンソース、部品表と回路を公開しています。その部分をご評価いただければと思います。
posted by yaasan at 11:31 | Comment(6) | 日記