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2019年02月05日

DCC 2.0はどういうものか

日本の鉄道模型メーカーは、DCCやmfx(M4)・メルクリンモトローラといったデジタル鉄道模型のサポートを拒否し、デジタル鉄道模型を愛するユーザーを完全に排除する方針であることはもはや明白であると感じざるを得ません。冬の滝で打たれるような修行な配線作業、デコーダを隠す作業を強いられる日本型DCC模型ファンは、本当に忍耐強いと感じます。私にはそんな姿を見ているのが本当にツラくなります。

一方で海外型機関車は18000円で、何もしなくてもサウンドが鳴る。デコーダ非搭載のアナログ用でも、ちゃんとデコーダを隠す場所やスピーカーの場所が全て用意されています。日本型にこだわりのない鉄道が大好きなデジタル鉄道模型ファンは、海外型へ移行するのが今一番、賢い選択肢と言わざるを得ないでしょう。語弊を招くかも知れませんが、デジタル鉄道模型を前提としている場合ならば、DCCを排除するような日本の模型メーカーから模型を買わないことが、ベストプラクティスと思わざるを得ません。

さて、今週開催された、ドイツ・ニュルンベルクのトイフェアでは、欧州の鉄道模型メーカーが、最先端の様々な新商品を展示し、非常に楽しそうです。Nardiさんの記事が綺麗にまとまっていて、分かりやすいです。

Nürnberger Spielwarenmesse 2019 - The Nameless City

私が勝手に解釈した中で、今最新のDCCの技術状況を、簡単にトピックでまとめたいと思います。なお、H0が私のメインスケールなので、NやZなどはカバーしておりませんので、ご了承ください。

■ 2019年最新ではPluX・MTCコネクタ(=配線レス)が主流

NMRA8ピン(NMRA652)とか、もう古いです。H0/16.5mmゲージでコネクタもない車両は・・・もはや昭和の模型と同じということなのかもしれません。

2019年現在、PluXコネクタが世界標準です。スピーカー配線も設置済みで、ディテールに悪影響しないコンパクトな装着ができます。

PIKO_PluX.jpg

なお、PluXのちょうど逆になった形のMTC21(メルクリンが規格)もあります。コンセプトはほぼ同じ。PluXは、N・HOとスケール毎にサイズが規格化されていて先進的と私は思ってます。MTC21はHO限定なので、汎用性やコスト・小型化の面で不利かなと思います。

lippe_disel7.jpg

MTC21_TRIX.jpg

■サウンドデコーダは2.0の新世代へ

以前にまとめましたが、サウンドデコーダは8bitのマイコン(IC)が多く使われていました。しかし、この数年で、ESU, Marklin/Trix, PIKO,ZIMOなどが、他の分野で大量に使われたことでコストもこなれてきた32bitや16bitの高性能品のマイクロコンピュータを使用することで新世代に移行しています。音質、性能が向上し、様々な機能が増える余裕が出てきていて、より楽しい環境を提供できるようになってきています。

・・・とはいえ、ESUのLokSoundが、機能・性能共に、世界No.1であることは言うまでもありません。値段も高いですけどね。

■mfxのサポート

メルクリンの独自双方向フォーマットであるmfxをESU,ZIMOなど各社サポートし始めました。mfxは高周波領域の双方向通信を行う仕組みで、海外で解説がいくつかありますが、実はメルクリンの特許ライセンスが必要で誰でも対応できるわけではありません。

今まではESUとメルクリンだけでしたが、ZIMOなど、サポートする会社が増えています。欧州を中心にライセンス開放が内々で進められているのかもしれません。

ただ、Railcom+(ESUとLenzが策定)と被るので、mfxなのかRailcom+なのか、困った事態ではあります。
新しい双方向通信規格の乱立ということになります。でも、どちらもハードウェアが複雑化し、デコーダのサポートもマチマチなので(アメリカ系ではDCCのみ)、普及するようには見えませんが・・・。

■鉄道模型は模型から電気製品に

車両内に、基板があることは当たり前です。ライト、スピーカー、モーター、それに必要なフィルタ回路、LED、抵抗など、全て実装しています。鉄道模型は、”模型”から”電気製品”に進化しているのです。

世界の流れとして、鉄道模型はプラの成形品では無くなりました。日本の鉄道模型がプラの成形品であることにこだわり続けているのは、日本の多くの鉄道模型ファンの強い願いだから・・・なのかもしれません。

■デコーダは屋根側か床下に隠すディテール重視へ

海外の模型をいろいろいじると、デコーダをきちんと隠せる場所にコネクタが置かれています。先ほどの配線レスの採用もありますが、配置場所も年々、改善されています。つまり、ディテールに影響が無いように、模型メーカーが非常に細かく配慮しているのです。

Vectron6.jpg

コネクタは、ただ適当に付ければ良いものでは無いのです。隠せるように、場所を確保して、そこにコネクタを配置しなければなりません。

■スピーカーはシュガーキューブ型へ

従来は丸型でしたが、ESU LokSoundV5がシュガーキューブ型を標準採用したこともありますが、小型で設置場所も確保しやすいことが、大きな理由と思います。

スピーカも同様に、スペースを空けなければなりません。模型車両の中に、丸型の大きなスペースを確保するのは、ディテールを維持する事も考えると大変難しいと思います。シュガーキューブ型へ移行する事は自然と思います。

なお、シュガーキューブ型のスピーカーは、スマホ等のスマートデバイスで使われているモジュール部品を流用し、さらにその部品にエンクロージャーとなるプラの部品を接着剤で接合するという簡易な仕様で実現しており、コストも非常に安価になっていることも、その採用の理由と言えるでしょう。



■スマホで運転へ

スマートフォン、タブレットなど、皆さん既にお持ちだと思います。老若男女、みんなスマホを持つのがもはや当たり前の時代です。私の親も「友達みんなスマホ持っているのに一番若い私だけ持ってない!」と1年以上、スマホを持ちたいと大騒ぎして、ようやく今年の正月にスマホを導入しました。

そんな時代ですから、スマートデバイスへの対応は、鉄道模型にとっても、必須事項。スマホで動かせないなんて、あり得ないことになっています。Viessmannも少しで遅れましたが、まもなくタブレットを置けるコマンドステーションをリリースするようです。自社開発か、OEM開発かは分かりませんが・・・。



Roco Z21、Digitrax LNWIDSair2など、コマンドステーションはどんどんWi-Fiベースで無線化しています。

一方で日本ではアナログパワーパックのみ、スマートデバイスへの対応は、TrainTech, KATO スマートコントローラなどがありますが、その全てがBluetooth(BLE)でサポートしています。このため、1台あたり同時に1人しか遊べません。複数人で遊ぶには、複数台用意しないといけなくなり、お財布的にも、現実的ではありません。世界のDCCメーカーの製品であれば1台あればみんなでワイワイ遊べます。でも、日本のメーカーは、1台で1人だけ。まさに一蘭のコンセプト。これが日本の姿です。

■DCC規格の進化

NMRAの策定するDCC規格は、既に完成形の域になっています。双方向通信がBiDi(Railcom)だけという大きな課題はありますが、基本的には鉄道模型用としては充足していると思います。
今後は、DCCに対応しつつ、たとえば、今後、汎用で安価で使いやすい無線規格が出てくれば、併用型のデコーダが搭載するかも知れませんが、それは10年以上先と思います。たぶん、それはBluetooth・BLEかWi-Fiの進化形のものになると思いますが、現時点ではすぐに模型向けに使えそうなモノは無いように感じます。

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DCC 2.0は、マイコンなどの部品の進化とコスト低下による性能のアップと、スマートデバイスとの連携によるIT技術の組み合わせが中心であると、考えます。これは、今後もどんどん進んでいくだろうと思います。

日本は、アナログ2.0に向かってまっしぐらです。アナログ2.0なんてものは存在しないのに、です。
posted by yaasan at 19:28 | Comment(5) | 鉄道模型