IMON ISカプラーは通電カプラーとして売られてますが、通電性に致命的な欠陥があるようで、そのままではまともに使うのは難しそう。私としては、全くお勧めできない品です。こんなもの2個も買ってしまってどうしよう・・・。


その理由は、接触抵抗がなんと100〜300Ωもあることです。kumaさんのアドバイスを元にテスターで抵抗値を確認したところ、確かに180Ω程度を示しており、驚愕の結果になりました。
180Ωあるということは、例えば、DCCデコーダが100mA(0.1A)を流した場合、オームの法則はV=IRですから0.1*180=18Vの電圧を、通電カプラーで食ってしまうと言うことです。ここで電圧が落ちて、車両はまったく動かないですね。
違う見方をすると、DCCデコーダを一種の抵抗と置換えると、12Vで0.1A消費する場合、抵抗値は120Ωになるわけです。しかし、このIS通電カプラーが挟まると、12+180=300Ωですから、12V/300Ω=0.04Aしか流れなくなるわけです。通電カプラーで落ちてしまう電圧は0.04A×180Ω=7.2Vですから、デコーダは起動できずに止まってしまいます。いろいろと問題が出てきますね。
東武8000系がうまく通電が悪いのもコレが原因と言うことで確定しました。通電カプラーが通電しないものだったという、笑い話です。
アナログだと、そんなに問題は出ないのかも知れないです。特にT車は照明しか無いので、電流もそれほど流れず、高輝度LEDなら少し光が落ちるくらいで大きな問題にはならないはずです。DCCでは致命的な欠陥です。
なお、以前販売されていた旧タイプはメッキ処理がなされておらず、安定して通電していたという話があるようです。今は見た目優先で黒ニッケルメッキしているようですが、そのメッキの質が良くない可能性があるという話も出ています。もし根本原因がメッキであれば、通電性という重要な機能を削ぐ変更は、非常に残念です。
今、できる解決方法としては、以下のものが挙げられます。kumaさんありがとうございます!
・紙やすりで接触する部分を削って露出させる(機械的に剥がす)
・酸性の溶剤や洗剤を使って剥がす(化学的に剥がす) →ニッケルメッキ剥離方法
・ISカプラーを使う事を諦めて、コネクタ接続にする。
・複数列車通電カプラーを付けて、編成全体でカプラの抵抗値を下げる(いわゆる並列接続)
IMONにも問い合わせしようと思います。なんでこんなに抵抗値高いんだ、使い物にならないぞと。
■追記
kumaさんが、化学的剥離法として、サンポールを試されました。結果は大成功とのことです!
黒ニッケルメッキで苦しんでいるかたは朗報です!ISカプラーだけでなく、車輪のメッキにも使えるかも!
前々から気にはなっていたのだけど、薬品処理のリンクを見たら「酸に弱い」と書いてある。「酸といえばサンポール!」と思い立ち現役にどぶ漬けしてみたらドンピシャだった。 pic.twitter.com/UZ2OTMs6ic
— kuma (@trta01) July 31, 2019