10年前は考えられませんでしたが、今はインターネットで簡単に基板を発注して、1〜2週間程度で自宅に届いてしまいます。しかも、10cm x 10cmのサイズであれば、10枚で1000円弱。さらに送料は高速便でも2000円程度なので、3000〜4000円あれば、基板がすぐに届きます。
日本人がよく使う中国のインターネット基板業者は以下ですね。
・
Elecrow・
FusionPCB・ほかにもいくつかありますが忘れました。
なお、これらの業者は、現地の方から見ると、外国人向けの高級な基板業者だそうです。もっと安い業者があるのかよ・・・と思ってしまいますが、日本のデジタル鉄道模型向けでは最低製造枚数が少なすぎて相手をしてもらえないので、気にする必要はないと思います。
さて、先ほど3000〜4000円と書きましたが、もちろん製造枚数が増えればその分、1枚当たりの単価は下がっていきます。つまり、ユニバーサル基板に頼るのは本当に最初の試作だけで、どんどん使う場合には、基板を作ってしまったほうが早い!安い!簡単!ということになります。本当にすごい時代になりました。
という事で、天井に置く照明&配線基板を自分で作ってみよう!ということでやっていきたいと思います。私は、
mbeというソフトを使ってますが、
KiCADというソフトを使う方のほうが多いと思います。どちらも無料ですが、機能はKiCADの方が良いので、これから始める方はKiCADでよいでしょう。
でも私はmbeなので、mbeでの基板設計をしていきます。KiCADも、ソフトの使い方が違うだけで、基本的な流れは同じになります。

まずは、基板の外形を作ります。大きさや形を決めます。鉛筆マークを押します。

左にDIMというのが見えますが、ここに鉛筆マークがつくようにクリックします。これで外形を描けるようになりました。DIMは、mbeでは外形図を作る面になります。これがないと基板屋さんに怒られますのでご注意を。

長方形で、13cm x 2cmで基板を作ってみました。

部品を置いていきます。ここでは、CMP面(部品面、表側)に部品を置きます。

部品を選びます。基板エディタでは、最初は必要最低限の部品しか登録されていないので、ネットで部品ライブラリを探して登録してあげましょう。特に秋月電子にあるような部品、抵抗・コンデンサなどで使う1608、2012のパッドはすぐ見つかると思います。どうしてもない場合は、自分で作ることになります。

パッドを置きます。線をはんだ付けする場所ですが、パッド以外に、後述するスルーホールでもよいです。

たいていは、表裏の2層の基板で作ることになると思います。裏面にパターンを引くには、SOL(はんだ面)を選んで、線を引けます。

裏面にパターンを引いても、表面とつながないと、意味がありません。どうすればいいかというと、スルーホールというものを置けばいいのです。穴をあけるのですが、電気的に表裏を繋げてくれます。大きめ(φ1mmなど)に作ると、コネクタやリード部品を取り付ける穴にもなります。

部品の選び方について。LEDは表面実装部品でも、リード線付きでも何でもいいのですが、たとえば私は1608サイズのLEDを室内灯などでは、よく使います。汎用サイズで、コンパチ品が大量にあるためです。
ウォームホワイト色チップLED [1608] OSMW1608C1A
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-09640/抵抗のサイズも1608でそろえておくと、コンパクトに仕上がると思います。LEDと抵抗の計算は、DCC同人誌に書いてあるので、ご確認をお願いします。といっても、そろそろ在庫も無くなるので、そのページだけ抜き出しました。

超適当に作った基板の絵ですが、これをガーバーデータにします。

ガーバーデータ(製造用のデータ)として出力します。

出力先を選んでOKします。

以下のようなファイルが出てきます。

このままではだめなので、拡張子を変えます。
変え方は過去の記事を参照してください。

ZIPにして、たとえば
JLCPCBの注文画面にアップロードすると、画像で表示できます。

JLC PCBでそのまま頼んでもいいですし、他の会社もあります。お好みの基板業者を探して、基板製造してもらいましょう。私はいつもElecrowですが。
注文の際、基板の厚み(デフォルトは1.6mm)、色、鉛フリーかどうか、パッドなどの処理をどうするか、を指定しますが、よくわからん場合はデフォルトで大丈夫です。ユニバーサル基板でも気にしてないと思いますし。この中では、基板の厚みと色が一番大事かと思います。
という事で、レッツ基板ライフ!車両の改造を基板でどんどん楽にしていきましょう。
posted by yaasan at 06:53
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