ここで挙げているのは、あくまでも私が依頼した中での結果であって、みなさんの基板の仕様や状況によって金額や納期は大きく変わります。参考としてご覧ください。
■ 部品実装する基板を設計する
まずは基板を設計しないと始まりません。以下の点に注意して基板設計します。
・抵抗やコンデンサは1608で基本的に設計しておくとよい。ようは、Elecrow PartsLibraryのエクセルシートに書いてある部品で組めばいい。無い部品は郵便局のEMS(送料は2000円少々)でEecrowの事務所に送るか、未実装にしてもらって自分ではんだ付けすること。個人的にははんだ付けの手間を考えると中国に部品を送ることをお勧めします。
・Elecrowはサポートは安いわりに比較的良いです。ただし、こちらのミスで基板しくじった時は気づいてくれないこともあるので手を抜かないこと。以前、TopとBottomを真逆でデータを作って送ったら真逆で製造されました。まあ、こっちのミスなんですけどね・・・。
・Elecrowは部品面・はんだ面の両方に部品実装できるので、どちらかの面だけなどと気にしなくてよい。
・ElecrowのAM1117(5V レギュレータ)は、以前におかしな動き(データシートと動きが違うので偽物ぽい)があった。クレームして改善させたので、今は大丈夫だと思いますが、注意すること。
・DIP部品もはんだ付けしてくれますが、ちょっと高くなるので注意。
■設計指示書を作成する
はんだ付けする際の注意事項をきちんと書きます。シルク印刷を見ればわかると手を抜くと痛い目にあいます。設計者(自分)以外は分からないと思って指示を書きます。抵抗とかセラコンくらいなら特に指示は不要です。私は、設計指示書だけでなく回路図も一緒に送るようにしています。
・ICの向き、1番ピンの指示。
・ダイオードの向き
・空きパッドは容赦なくはんだペーストを塗られてしまうので、パッドを残したいところは、はんだを乗せるなとちゃんと指示すること!赤線でバツを書くとかしてわかりやすくするべし。
■見積もり依頼する
回路図、設計指示書、基板データ、部品表(BOM)を添付し、基板の厚さ・色・製造したい個数、送付方法(EMSとか)をメールに書いて、Serviceにメールします。私が送ったデータは以下の通りです。ご参考ください。
Subject: Ordering PCB Assembly
Dear Elecrow assembly service officer,
Let me know the PCB assembly price.The detail is the followings and attached.
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Gerber, BOM list, Requirement are attached.
Qty: 20pcs, 100pcs
PCB spec:
2 layers, Thikness 1.6mm, Color Green, surface finish HASL/Lead
free(if possible, if not, HASL), (Default spec)
shipping method: EMS
Address:
Yaasan
1-2-3, Mokei valley
Mokei-city, 123-4567
Tokyo, Japan
----------------
best regards,
Yaasan
基板データ:
DecoderR4c.ZIP
Elecrowフォーマットの部品表:
SmileDecoderR4C_BOM.xls
指示書(はんだ付けの注意点をまとめたもの):
Specified requirement.pdf
■見積もりを確認する
早いと24時間くらいで返信があり、見積もり結果が出ます。以下は、スマイルデコーダ4量産試作を依頼したときの結果です。

■お金を払って製造開始を依頼する
金額通りに、PCB Assemblyをカートに入れて指定個数(240米ドルなら240個)にして、「Elecrowで受け取る(送料ゼロ)」にして注文します。
■製造完了
製造が終わると写真が来ます。「これでいいなら送るよ」と聞かれるので、写真を見て問題なければ「送ってくれ」と返信します。


■到着
いつものElecrowの基板が来るように、到着します。自分ではんだ付けするよりも圧倒的にきれいなことに驚かれると思います。ちゃんと、動くか、設計に問題がないか確認しましょう。