2019年05月02日

KATO HO車両用のコネクタ引き出し基板

残念ながら、モータしか配線されていない、中途半端なNEM652対応をしているKATOのHO車両を、ヘッドライト・テールライトも含めてきちんと対応できるようにする、引き出しボードを設計してみました。

kato_NEM652PCB.jpg

とりあえずコネクタはNEM652にしていますが、NEXT18やPluX22のコネクタ配置とパターンを引けばできます。Next18のコネクタが今現在、豊富に入手できないのですが、DCC電子工作連合で、入手を模索中です。

引き出しボードは、2種製作して、評価したいと思います。

■KATOの現行基板

クモハ12の基板です。実は機種によってコネクタの部品の半田付け有無が異なっており、キハ80では真ん中4つのピンが付いてません。

kato_NEM652PCB_omote.jpg

kato_NEM652PCB_ura.jpg

■現行基板の焼き直し

KATO_NEM652_OOTE.png

KATO_NEM652_URA.png

■金属ウェイトの置換え(本命版)

クモハ12のDCC化では、局所配線になって、金属ウェイトを取っ払っているケースも多いと思います。
そこで、金属ウェイト&DCCボードを合体させたものを設計してみました。金属ウェイトの厚みがちょうど1.6mmなこともあって、基板厚は1.6mmで良いようです。

KATO_LONG_NEM652_Comparison2.jpg

表:
KATO_LONG_NEM652_r1b_OOTE.png

裏:
KATO_LONG_NEM652_r1b_URA.png

追記:
スピーカーの配線パターンやパッドも入れておいた方が、配線が楽かな?と思って付けてみました。本当はスピーカー箇所も付けた方が良いのかも知れませんが、車両側が不明確なのでそんなこともできず・・・。
スピーカーは、配線パターンだけなので、デコーダとはどこか適当なパッドに半田付けしないといけません。それでも、引き回しはだいぶ楽になるかと思います。

KATO_LONG_NEM652_r1c_OOTE.png

KATO_LONG_NEM652_r1c_URA.png

追記:
キハ110とクモハ40・キハ80は同じ金属ウェイトでした。クモハ12は短縮の金属ウェイトでした。

追記2:
レールからの接点は、若干隙間があるため、リン青銅(0.1mm厚)で板バネを作って半田付けして使用する想定。モータは、そのまま半田付け。ヘッドライト・テールライトも各パッドに配線を伸ばして半田付けしてもらうイメージです。基本的には金属ウェイト&DCC基板をそのまま置換えできる設計になっています。

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この基板は、今のところ販売予定なしです。KATO クモハ12&クモハ40ベースなので、キハ110とか、キハ80、他の車両でも使い回せるのか、ちょっと分からないためです。基板が10cmを超えると、値段が跳ね上がるので、なるべく10cm以内にしたいんですが、ちょっと汎用性が無いので、20cmのロングサイズになりそうです。製造費も1枚3USD程度と、相当上がるのと、一発で上手くいきそうに無いので何度か試作を繰り返すなど、(私の手間が中心の)コストがかなりかかりそうです。なので、試作レベルで終わらせて、仲間内で楽しむ基板となりそうです。
posted by yaasan at 08:21 | Comment(7) | 鉄道模型
この記事へのコメント
これが統一された規格だったらどんなに良いものか!
本来ならばKATOさんでやってもらいたい部分ですね。
TOMIXさんも考えて欲しい部分です。
新製品Nゲージ瑞風は車内販売で音入りモデルも用意するとか。
Posted by JR浜松 at 2019年05月02日 16:12
コメントありがとうございます。

いろいろな鉄道模型店や、関係者などなどの情報を集約すると、10円のコストアップも認められないとのことですので、300円もかかってしまう、このような引き出し基板は、絶対に製品に採用されることは無いようです・・・。

この基板で、不足する部分や、私のチョンボ(取り付けの時にトラブルになりそうな部分)はありませんか?
Posted by Yaasan at 2019年05月02日 18:13
DCCやサウンドへの敷居を下げるとか、お手軽にとか言うと誤解されそうですが、
環境としては、この手のものがあるとないとでは全然違ってきますよね。
しかし、全ての人が使うわけでないオプションの口を製品につけるコスト増は認められないと言う事なんですね。
オプションの口をつけたコスト以上のメリットをメーカー自身も見つけだして欲しいものです。

個人的には、HO、16番を手にしたら使ってみたいと思います(^^;
Posted by k-waka at 2019年05月02日 18:56
コストのお話ですが、KATOやTOMIXではありませんが、造形村の16番DD54は
キャブライトが標準でした。
DCC化するユーザーが少ない中、あえてコストに目をつぶってこのような仕様にされた
メーカーには拍手を送りたいです。それでいて価格はそれほど高くありません。
DCCについても21ピン対応で、しかもスピーカー搭載スペースもあります。
自分はもちろんDCC化してキャブライトの恩恵に浴しています。
またKATOの16番プラ製品は何度も再生産を繰り返していますが、価格はほとんど
上昇していません。しかも今回のキハ82系など当初ユーザー取り付けパーツだった車側
表示灯が、途中から取り付け済になりました。手間が増えたのに価格に転嫁していません。
外国(アジア)で生産している他メーカーが再生産の度に大幅に価格アップしたり、新規
製品も価格が昔の同等品に比べて上がっているのに比べるとKATOは良心的です。
メーカーが頑張ればコストアップは吸収できることもあるのではないでしょうか。
Posted by 所長失格 at 2019年05月02日 20:57
コストの話になってしまっておりますが、安い方が良いというお金最優先派の方もいらっしゃると思いますが、私自身、数十%の値上げは全然問題ありませんし、逆に値上げして、DCCready対応するべきという意見を持っています。

今のHOプラの価格も、かなりの安価だと思います。特にKATOはとんでもない安さで、逆に生産ラインや設計の方の給料がどうなっているのか、不思議に思うレベルです。Nは値段が上がってますが、HOは安いままなので、個人的には無理をしすぎていると感じる次第です。

安さを優先することで失っているものの方が多過ぎるのでは?と言うのは、模型に限らずいつも思う事です。
Posted by Yaasan at 2019年05月02日 21:33
サウンド化を考えるとスピーカ搭載スペースの問題もありますから難しいですけど、お手軽DCC化にはこの手の乗っ取り基板が最適ですよね。

大きさが基板製造コストに反映されるのは痛い所ですが、汎用性の有るものが出来ればそこそこの需要は有りそう気がします。(半田付け不要になるなら尚更)
Posted by LOCKE at 2019年05月03日 08:21
安いに越したことはないのですが、人件費等「適切なコスト」を価格に転嫁するのは模型に限らず当然だと思います。日本の少子化は給料が安く雇用も悪化の一途で将来が見通せないのが原因だと思ってますから。
で、この様な基板があると、DCC化のハードルはかなり下がると思います。僕の様な初心者は配線の引き回しにかなり苦労していますから。
Posted by ひろせ at 2019年05月03日 08:30
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