2019年04月27日

半導体部品はLCSCが安い

デジキーやMouser、Arrowなど、いろいろな電子部品サイトで購入してきましたが、最近、LCSCという中華系の非常に安い電子部品サイトがあることを知りました。

たとえばワンコインデコーダでお馴染みのBD6231F-E2。秋月で買うと1個180円ですが、LCSCだと100個買うと一個0.84USD程度と、半額近くになります。

LCSC.png

https://lcsc.com/product-detail/Others_ROHM-Semicon_BD6231F-E2_ROHM-Semicon-BD6231F-E2_C253180.html

ダイオードのSS2040FLも15円なところが、実質7円程度と、結構お安くできます。しかも、同じグループのJLC PCBで一緒に基板と頼めるそうです。こりゃあ、Elecrowもビックリのサービスですね。電子部品と基板、両方欲しいときありますから!

しかもMouserやDigikeyのボッタクリ価格とは違って、秋月電子よりも安いケースも多いということで、これは重宝することになりそうです。
posted by yaasan at 09:58 | Comment(0) | 工作

2019年04月19日

PowerPack for Poormanを設計する

ESUのPowerPackMiniは、KeepAliveコンデンサと同等のデバイスの効果&エネルギー貯蔵量が一桁上として有名ですが、lippeで買うと32EUR、日本で買うと6000円と、スーパーリッチなデバイスです。

プアな我々には、もっとチープなデバイスが欲しい、けれども同等のものが欲しい、と言う悩みを解決するべく、PowerPack for Poorman (PowerPackPoor)を設計することとしました。なお、Poormanは、技術はあるけど(家族にATM代わりにされたり上司と飲みに行っても自腹で)金は無いという、お財布の中がPoorなサラリーマンエンジニアの事を示します。EDLCはそれなりにリスクを伴う部品ですので、技術がPoorな人は、申し訳ありませんが遠慮願います。

まず、本家はどうしているかというと、EDLCに昇降圧DC/DC回路を入れて、実現してます。昇降圧回路って時点でスーパーリッチです。

ただ、ざっくり計算すると、実質的なエネルギー貯蔵量は、以前に計算しましたとおり、1000uF(MP3デコーダ付属のコンデンサ)に対して85倍のエネルギー貯蔵量であると分かってます。

同じEDLCは使うけれども、85倍も要らないからC/P的に満足するものはできないか?と検討したところ、秋月に良いEDLCがありました。エルナの0.22F/3.3VのEDLCです。これを、16V耐圧にするべく5直にして、パッシブ型のバランス抵抗(50〜100kΩ程度)を置くことで、エネルギー貯蔵量は、直列にするとどんどん減るのでありますが、おおよそ44,000uFになります!それでも、44倍の容量!(バランス抵抗に流れるリーク電流分の損失は除く)

なんで抵抗を付けないのかというと、コンデンサというものは、電圧を自分で保てないためです。抵抗を入れてやって、少しだけ電流を流すことで、強制的にコンデンサに掛かる電圧を固定してやることで安定して(許容電圧を超えないようにして)動かす事ができます。

と言うことで、16Vまでの限定ですが、EDLC 5直によるトマランコンデンサ用基板を設計し、実験して検証していきたいと思います。
posted by yaasan at 22:00 | Comment(0) | 工作

2019年01月19日

PowerPodMiniの検討

DCCの車両の集電不良対策として、トマランコンデンサを推奨しておりますが、基本的には線路や車輪のコンディションを良好にする方が重要なのは言うまでもありません。

トマランコンデンサに使用するのは、通常は耐圧が稼げる電解コンデンサです。電解コンデンサは、セラミックコンデンサやフィルムコンデンサと比較して容量は非常に大きいです。ただし、電池と比較すると蓄えられる量は少ないです。

ESUでは、PowerPackMiniという製品を出しており、これには電気二重層キャパシタと言う物を使用しています。電気二重層キャパシタは、電解コンデンサよりも莫大な量を蓄えられるのですが、大きな欠点があり、耐圧が非常に低いことが挙げられます。このため、動力に使うには原則として昇圧DCDCコンバータが必要となります。バランス抵抗を使っても良いのですが、電気二重層キャパシタは比較的大きいので体積などの問題が出て、模型用途には不向きです。

たとえば、MP3サウンドデコーダを買うと付いてくる、25V/1000uFの電荷量は、Q=CVという計算式で求められます。

Q=1000×10E-6×25=0.025[C]

一方、電気二重層キャパシタでは、たとえば秋月電子で売っているルビコンの4.7F/2.5Vであれば、

Q=4.7×2.5= 11.75[C]

おおよそ、470倍のエネルギー量の差が出てきます。

先ほど申しましたとおり、昇圧DCDCコンバータが別途必要なため、2.5V→12Vに変換する際に大きなロスが発生します。また、昇圧DCDCコンバータにも限界があり、最後の最後まではエネルギーを搾り取れません。

設計にもよりますが、たとえば0.8Vまで対応できる昇圧DCDCコンバータで、変換効率50%であれば、実質的に使えるエネルギーは、下記のレベルまで落ちることが容易に想像できます。実際にはもっと落ちると思われます。

Q=(2.5-0.8)×2.5×0.5=2.125[C]
→おおよそ85倍

とはいえ、数十倍の効果は見込めるわけですから、やってみる価値というのは出てくると思います。

ただ、電気二重層キャパシタをそのまま充放電するようなICは非常に高価で、機能も複雑です。また、最近流行りの自動車のマイクロハイブリッド向けが多く、12V⇔48Vの変換ICはよくありますが、3V弱⇔12Vを行うようなICは少ないです。リチウムイオン電池向けはありますが、電気二重層キャパシタの耐圧と少し差があり、そのまま使いにくいです。

そこで、デコーダの部品をうまく利用して、シンプルにPowerPack miniのようなことができないかと考えて、以下の回路を書いてみました。動作確認すらしていないので、致命的なミスがあるかもしれません。また、集電不良時に、5Vライン経由で循環するという気になる動作があります。

PowerPodMini.PNG

動きとしては、5Vをデコーダから供給してもらい、LDOで2.5Vに落とします。そこから抵抗と逆流防止のダイオードを介して電気二重層キャパシタに充電します。充電が終われば、電流は勝手に流れなくなります。
昇圧DCDCコンバータは、12V出力に設定し、常に動作しますが、12V以上の電圧が掛かっている場合は、電流が流れないようにダイオードを置いています。集電不良時は、電圧が12V未満に落ちるはずですので、昇圧DCDCコンバータから12Vが自動的に供給されるようになります。
電気二重層キャパシタが放電すると、電圧が徐々に下がります。おおよそ0.8Vまで下がると、昇圧DCDCコンバータは動作を停止します。集電不良が改善されない場合は、電気二重層キャパシタの放電と同時にスタミナ切れで止まると言うことになります。
集電できるようになれば、また電気二重層キャパシタに充電され、動作するようになる、という動きになります

上記の回路構成であれば、1000円弱程度の材料費で、実現はできそうかなとは思ってますが、ESUのPowerPackMiniは欧州価格で38EUR弱、VAT抜きで日本円でおおよそ4000円です。既に完成しているので、ESUの方が良いと判断されるケースが多いのでは無いでしょうか。ただし、ESU PowerPack miniは、LokSoundV4専用なので、その他のデコーダを使用する場合にはメリットになるかも知れません。

なお、基板を起こすかどうかは、特に決めてません。とりあえず、回路を考えた、というところまでです。
posted by yaasan at 05:54 | Comment(2) | 工作

2018年12月31日

DSair2をマイクロUSBにする

DSair2は、標準ではミニUSBとなっています。Arduino nanoは、デフォルトがミニUSBとなっていることが理由です。

ただし、Arduino nano互換機の中には、マイクロUSBタイプの物が販売されています。今回、CNewTechのArduino nano互換機がマイクロUSBタイプだったので、繋げてみました。

NanoMicro_1.jpg

以下の基板は、Gゲージ用にコンデンサ増強版(DSmain相当)にしています。

NanoMicro_2.jpg

NanoMicro_0.jpg

この互換機では問題無く動いていますが、1点注意があります。デフォルトで書き込まれているスケッチが、DSair2の回路の一部と衝突しているため、ショートが発生します。予め、スケッチをDSair2用のものに書き換えてから、差し込む必要があります。
posted by yaasan at 19:14 | Comment(0) | 工作

2018年08月01日

導電性接着剤

今度のメイカーフェアにセメダインが導電性接着剤を出展販売するらしい。
デコーダの配線を車両に半田付けする状況から進化があるかも。
車両内の銅板に半田付けはいろいろ面倒でしたが、プラ部品を溶かすことなく安全に作業できると思います。

ただ気になるのは抵抗成分。こういう導電性の接着剤は、導電性の材料を混ぜてやるので、どうしても抵抗率が上がります。粗悪なやつは、ただカーボンを混ぜているだけとかで、インチキ導電性になってます。こういう部分は、日本の化学メーカーが強いところなので期待したいところです。

posted by yaasan at 11:33 | Comment(1) | 工作