2018年05月07日

FlashAir ファームウェア 4.00.03

本日、FlashAir ファームウェア 4.00.03がリリースされました。

公式に書いてないアップデート内容で、絶叫や嘆きの声がツイッターに溢れているようです。とりあえず、自分の使ってる範囲で確認は行いました。

■更新内容

・CONFIG
STAモードでのアドレスフィルタリング機能(FW2.00.02+)
STAモードでの接続台数制限(FW2.00.02+)
command.cgiの有効opcode設定(FW3.00.00+)
ユーザー認証(802.1X)設定
DHCPクライアントの再送回数設定

・iSDIO
FTP/FTPS操作関数
EAPモードによる接続
無線LAN機能 ステータスレジスタの追加

・Lua機能
WatchDog機能
Luaスクリプトの秘匿化
パーティションアクセス機能
fa.requestのオプション機能
fa.i2cのtableのフィールドを追加
fa.i2cのtableのフィールド"mode"の属性を追加

■ファームウェアアップデートツールのページに書いてある更新内容

動作の安定性を向上しました。

------------------------

どうもいろいろ隠している臭いがプンプンしますが、とりあえず、DSairアプリは4.00.03でも正常にそのまま動いています。4.00.03も正式サポートの方向でやっていこうと思います。

ところで、4.00.03のアップデート記念と言うことで、先日、アップデートに失敗して壊れたFlashAir W-04 16GBをTearDownしました。分解すると当然ながらサポートが効かないですが、サポートに連絡するのも面倒なので、このように皆様にお見せすることとしました。サポートセンターも、問い合わせが減って喜んでいると思います。

FlashAir_w04_teardown_cover1.jpg

FlashAir_w04_teardown_cover2.jpg

FlashAir_w04_teardown_ura.jpg

使っているチップは以下の通りでした。

・東芝 TH58TEG7NDLBA4C NANDフラッシュメモリ
・東芝 TC35440XBG コントローラIC?
・Winbond Q16VVUU1Q 1710-6640 コントローラ用ファームウェアのフラッシュメモリ?
・GWC2XBG DP3445A 1719HAL TAIWAN?RFチップ?たぶん東芝?
・セラコン たくさん
・発振器 38400 K727 Z
・S? レギュレータ?

また、基板の板厚は0.2mm!、部品実装の最厚部で1.2mmでした。

SDカードのWi-Fi用でKeyASICが無線LANコントローラチップを出していて、これベースにした台湾・中国系の無線LAN SDカードがたくさんあります。FluCardとか、easyShareとかいろいろです。

今の日本メーカーにありがちな、コストダウンや省力化ということで社外チップでも使っているのかな、と思ってましたが、東芝独自チップでした。FlashAirの高性能な点、他の無線対応SDカードとの差は、このコントローラチップにあるのでしょうね!Winbondのチップがあるので見たとおり外付けFLASHにファームウェア格納なので、かなり微細なプロセスで高速に動かせるようにコントローラICを製作しているのだと思います。

あとは、特定条件下(電源マージンが小さい?)においてファームウェアアップデート作業で壊れるバグ?仕様?を解決してくれれば言うこと無いですが・・・。

■追記

ちゃんと三脚を使って、撮り直してみた。

FlashAir_w04_teardown_cover3.jpg

今気づきましたがNAND FLASHがTAIWANになってる。前工程は日本なはずなので、後工程は台湾なのかな??
posted by yaasan at 19:07 | Comment(0) | ガジェッド

2018年05月04日

FlashAir W-04の起動時間のブレ

FlashAirを20枚、立ち上げしていたのですが、何故かうまくSPIモードで起動しないのが20枚中、6枚見つかりました。

いろいろ実験していて、FlashAirのサポートに問い合わせしようと思って、テスト用のSDカードシールドを使ったデバッグ機でPCのUSBにつないで動かしたところ、普通に動作しました。

どうやら、5V(3.3V)電源を先に入れっぱなしにしておくと、あっさり起動するようです。

DSairは、電源が立ち上がったら、即座にFlashAirにSPIモードで接続確立を行いに行きます。ほとんどのFlashAirでは、問題なく動いていたのですが、20枚中、6枚は、うまく起動ができなかったようです。

そこで、1度失敗したら2度目はウェイトを0.5秒入れて再接続するようにしたところ、うまく動きました。(0.1秒ではダメでした)
ロットを見ると、1738〜1737系がほぼほぼ、起動時にウェイトを入れないと接続確立しませんでした。

FlashAir、結構なじゃじゃ馬ですね・・・。起動時間の個体バラツキもあるとは、いやはや、難しいです。まあ、ダミーのウェイトを数百ms入れれば動くようですので、ATMEGA328P-PUをアップデートすることで対応させていただきます。

■対策ファームウェア r0r

・jquery uiのアイコンをフォント化
・一部の起動の遅いFlashAir用にリトライ・0.5秒のディレイを入れるようにした

ATMEGA328P-PUの書き換え、FlashAirにコピーするDSairアプリの上書きの両方の作業が必要です。

DSshieldFlashAir_r0r.zip

ファイルのコピーなどがちゃんとできているのに、FlashAirが起動しない方は、これをお試しください。どうも、一部の個体で発生する特有の現象なので、ディレイを多めに掛けて、問題が無いようにソフトで対策してます。起動ディレイについては、会社でもらったデータシートを読んだ上で、挙動と違うのであれば東芝メモリに確認します。

以前に、「起動時、必ずエラーになってしまう」という報告がフォーラムでありましたが、まさしく、これが原因だと思います。リセットボタンを押すと、正常に復帰するはずです(FlashAirのリセットはしていないため)。今回のファームで、リセットボタンを押さなくてもきちんと起動するようになるはずです。
posted by yaasan at 20:20 | Comment(0) | ガジェッド

2018年04月16日

無線LANが繋がらないので機器を更新

弊社は、事務所兼工場としてアパートを借りて運営しております。

DS_building.png

開発室においてある、デスクトップPC(自作)のWi-Fi接続が非常に遅いということでずっと悩んでおりました。使用していたのは、NECアクセステクニカのWL300NU-GS(11n/b/g)でした。

2.4GHzだと、このアパートはとんでもない混みようのようで、弊社のようなNASアクセスが基本の環境だと、辛いものがありました。伝送レートは、深夜早朝で最高でも1MB/secで、昼間は500KB/s程度です。5m程度しか離れていないのに、この遅さはもう致命的な状況です。

今回、比較的空いている5GHz帯に移行させるため、開発室のPCのUSB無線LANアダプタ(WL300NU-GS)をアップデートすることとしました。購入したのは、台湾のTP-LINKのAC-1200です。3200円でした。TP-Linkといえば、Z21の標準付属のルーターのメーカーですね。

TPLINK_AC1200.jpg

セットアップは、特にハマるところも無く、あっさり終了しましたが、実は弊社内のメインプリンタ(ブラザー製)が、2.4GHzしか対応していないことが発覚し、結局、大混雑な2.4GHzで動かすことになりました。

速度については、4MB/secを常に出してくれるようになり、今までのイライラがそれなりに解消される十分な結果となりました。無線LANでお悩みの方は、特に古い無線LANアダプタの交換をお勧めします。

たぶんルーターをもっとちゃんとしたものにすれば(このご時世で2.4GHz/5GHzデュアル動作モードに対応していないなんて・・・)、確実に良くなりそうですが、弊社は、なんとインターネット回線はIIJmio回線(LTE)で、NECのモバイルWi-Fiルータを使用しているので、もともと無線環境は良くありません。SIMの刺せるちゃんとしたLTE対応Wi-Fiルータは、最近は出ておりますが、2年前は出ていなかったので、モバイル用でなんとか凌いでおります。

今後も、社内のネットワーク環境改善に、邁進していきます。光にしたいですが、弊社の規模からすると、あまりにも固定費が高いので・・・。IIJmio回線で、スマホ2台と容量を分け合い、Youtube禁止(アップロードはOKにしている)にしてなんとかしのいでおります。
posted by yaasan at 18:43 | Comment(0) | ガジェッド

2018年03月08日

世界最小65W ACアダプタ?FINSix Dartを買った

FINSix Dart秋月電子で売っていることを知って、衝動買いしました。

Dartはノートパソコン用のACアダプタで、特徴は超小型な事です。一時期、VHF帯のスイッチング周波数を謳ってました。実際はトラ技2月号に書いてありますが、スイッチング周波数は400kHz程度で、最初の謳い文句が大ホラだったのがバレてますが、エンジニアとして恥ずかしくないんでしょうか。既存のICの組み合わせ+コストにものを言わせて冷却対策して実現したようです。パワー素子はGaNじゃなくて、インフィ二オンのSi MOS-FETを使ってるようです。まあ、今現在の段階ではGaNなんか使ったら、1万円でもACアダプタは作れませんしね。

まあ、技術的なミスリードを誘っても、技術を分かる人は少ないのでどうにかなると思ったのでしょうが、一方で、こんなことでもビジネスになるという証拠でもあります。日本のメーカーは、ズルさも持った方が良いと思いました。電圧リプルも±0.4Vで振れるというので、コンデンササイズもギリギリにしてるんでしょうね。

さて、比較するには、ちょっとズルいのですが、富士通のWU2/B1に付属のFMV-AC326(40W, 19V/1.9A out)と比較してみました。容量は、40W/65W=0.61なので、おおよそ40%分のハンデがあることになります。

Dart1.jpg

重さは以下の通りです。配線の見た目にも注目。

富士通:
Dart3.jpg

Dart:
Dart2.jpg

確かに小さいです。使い勝手も、Dartの方が良さそうです。Dartは、ノートPCに19.5Vを出せるのに加えてUSBの出力も付いていて、2.1Aを出せるのでiPadも充電できます。これ意外と重要。VAIOも付いてますが、富士通やLenovoは付いてませんでした。USBの部分も見た目的に使いやすいのは間違いなくDartです。

結論としては、Finsixなんてホラ吹き会社ではなく、日本の電源メーカーが本気を出せば、似たようなもの(もっと良いもの)はそれほどハードルは高くなくとも作れると思います。ただ、実売で2000円くらいのものを12000円で売るような、とんでもないコストのかけ方を事業判断でしていないので、やっていないだけだと思います。

たとえばコストを2倍〜3倍かけて使い勝手・デザイン性(プレミアム感)を追求したものを作ったら、意外と売れる可能性を、Dartが示しているのでは無いでしょうか。

富士通も、WU2/B1本体は結構カッコいいのに、ACアダプタは昔通りのダサさで、全体としてまとまりがないと思います。企業向けに割り切っていると言うことなんでしょうか。なんか腑に落ちません。

なおこのDart、残念なことにMagSafeのライセンスの絡みか知りませんが、アップルのMacBookAirとかには対応してません。たぶん、これはビジネスにおいて相当な致命傷になるんじゃないでしょうか・・・。USB Type-Cで充電できるMacbookだけ例外のようですが。
posted by yaasan at 19:19 | Comment(0) | ガジェッド

2018年03月05日

Wifi機能の実現でFlashAirを選んだ理由

過去、いろいろ無線化でいじってきました。FlashAir W-03、ESP-WROOM-02、ラズベリーパイ2B、3Bなどです。

どれもこれも、一長一短があり、コマンドステーションのコンセプトをどうするかで、自ずと選択肢は限られてきます。

私が注目・重要視したのは、電源安定性の確保です。

ラズパイは、以前にDSpiを作っていたくらい、結構いじってましたが3Bで無線対応した代わりに、電源が非常に厳しくなりました。

ESP-WROOMは、電源を結構頑張ったのですが、ほとんど安定して起動もしてくれず、安定性も怪しいのでサジを投げました。

FlashAirは、応答性の悪さ、コストの高さで敬遠してました。

FlashAir W-04で性能が大幅に向上し、コンデンサで補強してやれば大きな発熱や安定性も問題なく動くことが分かったのでFlashAirを中心にしてDSairを進めていくことにしました。課題はコストですが、まあ、DSairがバンバン売れれば、それなりの交渉できるようになると思ってます。

DSairは今年の戦略機種になります。ソフトも今は安定性の根幹部分を重点的に作り込んでいます。お楽しみに!
posted by yaasan at 22:55 | Comment(0) | ガジェッド