2017年10月20日

オームの法則

オームの法則をご存知でしょうか。中学校の理科で習ったアレです。当時は、こんなの何に使うんだろ、よくわからんな〜と思われた人が99%だと思います。実はこれが、DCC電子工作では無くてはならない計算式になってしまってます。なので、DCC電子工作をやる人は、オームの法則を理解する必要があります。入学試験みたいなものです。

V=I×R :電圧[V]は、電流[A]と抵抗[Ω]を掛けたものである
例: 抵抗が10Ωあり、電流が2A流れている。抵抗の両端にかかる電圧は? 2A×10Ω=20V。

なんで、こんなにつまらんことになっているかと言うと、シンプルすぎるのと、いろいろな現象をたったこの式で表してるので、説明しきれないことが原因です。

この式を変形すると、いろいろなことに使えます。以下、オームの法則の使い方です。

■ショートの現象が数値で分かる

ショートとは、まあ、皆さんご存知の通り、+と−をくっつけたらスパークする現象ですよね。これをオームの法則で書くと、見事に表現できます。
くっつけるとは、抵抗なし(R=0)という意味と同じになります。逆に、くっつけないとは、非常に大きな抵抗(R=∞)という意味になります。

I=V/R=5/0=∞[A]

電流が無限大流れます。実は、微弱な抵抗成分があるのと、電力会社も無限には電流を流してくれないので、R=0.001Ωとか(値は適当ですが、抵抗が非常に小さいという意味)で表現されることになります。

I=V/R=5/0.001=5000A

5000アンペアです。で、このエネルギー量はどれだけすごいのかは、ジュール熱の式(新たな式を出してすみません)に入れるとよくわかります。

P=I×I×R=5000×5000×0.001=25000[W]

5Vの細い線なのに、何か凄い熱エネルギーになるわけです。ショートしないようにしましょうね。

■LEDを光らせる抵抗値を決める

LEDは、だいたい3mAから5mA流せばそこそこ光ります。5Vを流しているなら、抵抗値はどうすればいいかと言えば、以下のように計算できます。

R=V/I=5V/5mA=5V/0.005A=1000Ω。

実はこの計算、NGです。LEDはダイオードという半導体部品で、電圧を食ってしまう特性があります。どれくらい食ってしまうかはVf(電圧降下)という数字が必ず書いてあるので、これを見て計算式に入れてやります。

LED_Resistor_Calc.png

LEDによってコロコロ変わりますが、いわゆる青色発光ダイオード系はVfは大きいです(白色LEDも青色に蛍光塗料塗っただけです)。逆に何十年も前からある赤色や黄緑色は、Vfは1.6Vとか低いケースが多いです。

で、計算式に入れるときは、5Vから引いてやるように入れます。

R=(V-Vf)/I=(5-3.1)/0.005=2.9/0.005=580Ω→560Ω(入手性の良いE12系列で一番近い抵抗値)

■電圧計で電流を測る

オシロスコープは、標準のプローブを使うと電圧計となります。電流プローブは高いので持っていない人がほとんどだと思います。この手法は、突入電流を測るときに使うときに使えます。

I=V/R

Rを、たとえば0.1Ωとすれば、

I=V/0.1=10×V

となりますので、見えた電圧の10倍をすると、電流になります。
まあ、実は0.1Ω分、全体の回路としては抵抗が大きくなるので電流値にズレが出ます。0.1Ωでは影響が大きいような低抵抗回路の場合には、0.01Ωとか小さい抵抗を選ぶとよいです。DCCの用途では、0.1Ωで問題は無いと思います。

■電源を混ぜたらダメな理由が分かる

ショートとほとんど同じ話です。たとえば、乾電池に例えると、新品は1.5Vですが、古くなると電圧は落ちます。1.2Vとかですね。

easy_bat.png

何が起こるかと言えば、2つの現象が起きます。

@100Ω抵抗に電流が流れる

V=IR, 1.5=I×100, I=15mA。

A1.2Vの乾電池に電流が流れ込む

V=IR, I=V/R=(1.5-1.3)/0=0.2/0=∞A

実は、乾電池には内部抵抗がそこそこあって、一気にショートしません。0.1Ωとすると、以下のようになります。

I=V/R=(1.5-1.3)/0.1=0.2/0.1=2A

乾電池で2Aは、かなりの量です。普通、数十〜かなり多くて100mAとか用に使いますからね。

と言う事で、危ないので電源はまぜこぜで使わないようにしましょう。どうしても使う場合にはダイオードOR回路を使いましょう。

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オームの法則を使いこなして、DCCと電子工作を楽しみましょう。
posted by yaasan at 08:01 | Comment(0) | 工作

2017年10月19日

日本型信号機をいじっている

日本国内で唯一の、完ぺきに制御できる鉄道模型用信号機であるNucky製の日本型信号機デコーダをいじっております。
で、今まで気づかなくてハマった点をここに紹介します。単に設定の問題なので、注意すれば何も問題ありません。

赤い会社のカメラで撮影。最近エラーがよく出るKISS X4から、次は80Dにする予定。

cheap_studio2.jpg

cheap_studio1.jpg

※いつもはやらない、三脚を持ち出してしまいました。Nardiさんに刺激を受けました。ごめんなさい。

■信号機基板の種類を変えたときは、CV1を設定変更しよう

CV1は、信号機基板(3灯式とか)を変えた場合は、設定を変えないと正常に動きません。私もうっかりやってしまいました。

■てこ条件(CV11,CV12)のデフォルトはアドレス1

信号機を一斉に強制的に赤にするアドレスを設定できるのですが、それがアドレス1になってます。
必ず、直進(STR)となるようなアドレスか、もしくは絶対に使わないアドレスに振っておくことをお勧めします。

結構アドレス1を使う人は多いと思うので、ポイントを動かしてたら、信号機の光り方がおかしいぞ!?となる場合は、たいてい、これが原因です。私は1時間も気づくのにかかりました・・・。

この機能は、単線を作るときに、進行方向に応じて切り替えるのに使えます。進行方向は、フラグを使えばよいです。ルートはフラグを元に信号機の制御ができます。

■動かしたビデオ

ポイントの動き:


DesktopStationSoftwareの操作状況も出したもの:


■信号機の設定

信号機1
CV1=21 (デフォルトは31)
CV13=131 (Adr.10)
CV14=250 (Adr.10)

信号機2
CV1=21 (デフォルトは31)
CV13=131 (Adr.11)
CV14=252 (Adr.11)

てこ条件はアドレス99に割り当てて起動時にDIV/に初期化するようにしました。

■ポイントアドレス

根本 アドレス2
真中 アドレス1

SignalTurnoutdemo5.png

■ルート設定

ルート機能で設定されたアドレスの信号機(以下でいうと、9,10,11)は、自動制御になります。手動で動かしても勝手に戻されますのでご注意ください。逆に言うと、ちゃんと条件を設定しておけば、勝手に信号機制御をやってくれるので楽です。

SignalTurnoutdemo1.png

SignalTurnoutdemo2.png

SignalTurnoutdemo3.png

■イベントスクリプト(起動時の初期化)

起動時に、ポイント等をわざと動かして調整しておかないと、表示と実際の状態にズレが生じます。それを防ぐ処理をイベントスクリプトで作り込むことができます。この機能だけでも意外と便利ですよ。

SignalTurnoutdemo4.png
posted by yaasan at 18:55 | Comment(1) | 鉄道模型

2017年10月18日

DesktopStation製品お買い上げの方限定 純緑風LEDプレゼント

たまには、お客様に部材還元ということで、青緑LED(3mm)を10pcs-20pcsくらいプレゼントするキャンペーンを実施します。

一応プレゼントの条件ですが、何でもいいのでうちの商品を購入の際に「例のLEDちょうだい」と注文の備考欄に記載ください。一緒に商品に付けてお送りします。

※以下の写真は全て撮影時にシャッタースピードを合わせこんでます。実物よりちょっと薄く見えてます。

■Nuckyさん品質OKの青緑(500nm)LED (買ったAliexpressの店は現在この商品は未販売)

LED_Ali_real495nm.jpg

このLEDはもう欠品で、手元にありません。この色が手に入れば言うことは無いですが、種類は選択肢が非常に少なく、結構高いです。

■秋月の黄緑色 OSNG3133A

秋月で売っている普通の黄緑色のLEDです。緑ではないですよね。T社もK社もこの色で、信号機風LEDライトにしている原因になってます。

LED_Akizuki_YG.jpg


■最近買った、純緑なはずだったLED

信号機の緑は、実は緑じゃなくて、青に近い緑なんです。波長495-500nm、シアンと書いてあるものが該当します。

100個買って、在庫が無くなったので、追加で今度は妙に安い店で調子に乗って1000個買ってみたのですが、以下の写真の通り、どうも黄緑色に近い緑色です。波長はどうも520nmと思われます。20nmの差異ですが、人間は緑の色の分解能が高いようですので、Nuckyさんの品質チェックでは残念ながら、アウトになるレベルです。これを青緑と言って出荷したら、どこかの改ざん問題になりそうです。さすが中国、書かれている仕様と中身が違います。

まあ、騙されたわけですが、LEDとして光はするのでクレームはしませんでした。お店の人も色の知識が無ければ違いは分からないですしね・・・。本物の青緑のLEDは、100個で12USDはするので、私が買った1000個で12USDだったら、青緑の仕様が書いてあろうとも青緑ではないと思うべきでした。

LED_Ali_present.jpg

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今回は、この微妙に青緑に20nmほどズレた緑色(520nm)のLEDを10-20pcsプレゼントします。マルツなどで買うと、純緑LEDは60円と結構しますが、ちょっと妥協していただければ、緑に近いLEDをタダでGETできます。なお、このLEDを使って、Nucky製の日本型信号機を作っていただく場合は、色は現実とは違うということをご了承ください。
posted by yaasan at 13:14 | Comment(2) | 鉄道模型

今日から秋月電子の送料100円値上げ(500円→600円)

今日から、秋月電子の通販送料が500円から600円になります。まあ、100円くらいなら気にせず今まで通り買ってしまいます。

秋葉原までの往復は軽く1500円になるので、本当に安いもんです。
posted by yaasan at 08:09 | Comment(2) | 工作

2017年10月17日

私が勝手に思っているDesktopStationの強み

RocoのZ21や、メルクリンのCS3、DigikeijsのDR-5000、永末システムの赤い箱、KATO/DigitraxxのD101(DCS50K)などいろいろとコマンドステーションには選択肢があります。

私も最初は、何にしようか迷った挙句に、どれも選択せずに、自分で作り始めました。みなさんからいろいろとご提供(物々交換)いただいて、一通りのコマンドステーションを持っていますが、あくまでも動作チェック用の機材として使っているのみです。

一番の不満はPCとの一体性に不満があったことです。USB接続できない、PCでソフトはサードパティのみ、酷いところはお金を払ってドライバ・ライブラリを買うとかなど、とても満足できるものがありませんでした。

完全にオープンで、かつ、PCと親和性がよく統一的に扱えるものが無いなら作ってしまえで作ったのが、DesktopStationの機器類です。オープンソース、オープンハードで一点の曇りもない仕上がりです。PCとの接続も、ただのASCIIコマンドベースで分かりやすい、というかRailuinoと完全に一緒です。

一般的に言える強みとしては、ハードとソフト(PC、スマホアプリなど)を一体で提供している部分にあります。今は、ハードでは差別化できない時代になってます。ソフトとハードで一体のセットで差別化できているコマンドステーションソリューションは、たぶん、Z21、CS3、そしてDSシリーズだけだと思います。他はサードパーティに委ねていると思います。
しかしながら、Z21やCS3といった、この2つに1人で真正面で戦ってもサラリーマンのお小遣い予算で勝てるわけが無いので、私はスマホアプリは注目を置かずにPCソフトによるソリューションを選びました。スマホからも操作できますが、上記とは全く違うWebアプリの手法で実現してます。

皆さんはご存知と思いますが、コマンドステーションの開発はケースはスマイラーさんの設計ですが、その他は全て1人で開発です。できることは限られるので、Arduinoのプラットフォームを活用することで大幅にハードや開発環境の部分を楽できました。実はオープンソース、オープンハードを採用したのは、1人でやっていくための苦肉の策でもあったのです。だからこそ、違うマイコンプラットフォームに移行できないというジレンマも抱えてます。

紆余曲折でオープン志向になったDesktopStationの本当の強みは、Arduinoを使う経緯から、皆様ユーザーがDCCの機器開発に気軽に参加できる場を提供していることにあると思います。世界でもここまでオープンにできていて、一体的に供給しているのはDesktop Stationだけだと思います。基板だけとか回路図だけ、ソフトだけの配布はあっても、ケース付きハードもあり、全部セットで改造自由、なんてものは見たことがありません。

コマンドステーションの改造に必要なのは、やる気だけ。技術も知識も、後からついてきます。お金は、おこづかいの範囲で大丈夫です!DCCに不満があれば自分で改善できる、自分の力で変えられる、そんなことを実現できます。基板だけ、ケースだけでも買うことができますし、ケースのロゴが邪魔なら除光液で消してしまって構いません。

さあ、DCCを自分の手中に収めましょう!
posted by yaasan at 18:51 | Comment(2) | 鉄道模型